メリの身の上を同情した二人の好意で、メリはしばらく金家に留まる事になります。
それはいいのですが、なぜか、メリは日常生活においても腰に「長剣」を下げっぱなしにしているのです。人様の家に寄食している身分で常時武装しているのです。あからさまに怪しいです。しかし根っからイノセントで善人な金博士はそれを指摘するどころか気にする素振りも見せません。人徳者です。
果たせるかな、ある晩メリはスキを見て研究所の中心部に忍び込もうと行動を開始します。しかしその直後、なんの工夫も無く普通に入り口のドアを開けようとして防犯装置に引っ掛かり、昏倒。この際片腕が破壊され、ロボットの正体が露呈します。ああ、オープニングのシーンはここでしたか。
ともかくスパイ活動のスの字にも至らないうちに史上最短記録で任務に失敗したメリは、更に機能停止したまま金博士とフンに内部構造までばっちり解析されてしまう始末。なおこの解析シーンの透視図で、メリのポニーテールには内部メカが詰まっている事が判明(*1)。
ここで金博士は、ただメリの腕を修理しただけで全く正体を詮索したり彼女を責めたりしません。息子のフンも負けずに、「君がロボットでも気にしないよ、だからもう悪い事はやめるんだよ?」(多分)などとメリに諭すように話し掛け、親子揃って気持ち悪い程のお人好しっぷりを発揮します。家風なのでしょうか。メリもその優しさにほだされそうになります。でもここで急を聞いて駆け付けたフンの彼女(ヒロイン)登場。肩に手を廻してメリを説得するフンの姿を目撃(*2)、誤解したヒロイン(名前が判らない)は、「ロボット風情が気分だしてんじゃないわよ!」(多分)と激しくメリを非難します。メリも逆ギレし、例の長剣を振り回して散々暴れた挙げ句、泣きながら家を飛び出していってしまいます。結局、正体を隠して忍び込んだ意味は全くありませんでした。
そして深夜。メリは謎のロボット兵士軍団を引き連れ、再び研究所に舞い戻って来ます。今度は強行突破で研究所の中核に踏み込むと、金博士に製作中の巨大ロボット「テコンV」を差し出すように要求します。最初からそうすればいいのにと思わずにはいられない手際の良さですが、拒絶した博士を先走ったロボット兵士が撃ってしまいます。ただ脅すだけのつもりだったメリは動転してそのロボット兵を破壊すると、慌てて別の試作ロボットの設計図だけ盗んで撤収、またしても任務失敗。
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